9500形
復元旧塗装

3D-CAD + 3Dプリンタ製
9500形は800形の車体更新車。800形の台車・制御装置・パンタグラフ・クーラーを流用し、アルナ工機で新製した車体を組み合わせて誕生。800形は大阪市電からの譲渡車であるが、鹿児島に来た段階でパンタグラフを換装、鹿児島での使用途中で台車も新品に交換したので、9500形になった段階で大阪市電時代から引き継いでるのは制御装置くらいである。2014年現在、鹿児島市電では最多の15両が在籍。

最近の技術的トレンドになりつつある3Dプリンタを使用して製作。車体前後のすぼまった感じも、手作業では綺麗に作るのが難しいポイントだが、3D-CADと3Dプリンタを使用することで形状を再現。また、データがあれば量産することも可能で、広告電車や塗装バリエーションのある車両にはうってつけである。

同車体の9700形(こちらは完全新製車)も製作可能。


3Dプリントサービスから送られてきた状態。3DプリントサービスはDMMを使用。素材は「アクリル高精細」を選択。
3Dプリンタは車体の一体成型も可能だが、一体成型にすると凹んだ部分の肌が荒れる傾向にある。そのためあえてバラバラにして出力している。小部品は紛失されないようにランナーにまとめた。



組立は瞬間接着剤で。アクリルなのでプラモデル用の接着剤は使用できないが、パーツ同士の合いは良いので瞬間接着剤とは相性が良い。




どうしても樹脂成形車体は厚みが必要(1mmくらい)なのだが、窓の部分で見える断面で厚みが目立ってしまう。厚みを見えないように、窓の周辺をえぐってある。
また、窓の開閉部分にはスライドする部分の溝を再現することで、窓枠が存在するかのようにみせかけている。これは金型成形ではできないこと。
ドアの凹モールドが一部消失。どうも凹モールドの幅0.09mmでは細すぎて成形できないらしい。




完成。今回は復元旧塗装にした。この近代的な車体にこの塗装は・・・なんというか・・・
前面窓は0.4mm透明プラ板から嵌め込み窓を作成。
台車のパーツも流用できる物が無いので車体と一緒に3Dプリンタで作っている。



十何年前に作った9500形と。2つめの9500形なので、番号は9502にした。

戻る